ロードバイクを手にして手軽にレースを楽しめるヒルクライムを経験するアマチュアレーサーも多いかと思います。ロングライドや平地を走るのとは違って重力に逆らうので、ケイデンスが落ちます。

ですからヒルクライムをした後、ロードバイクから降りた時脚が痛かったりしませんか。それは普段よりケイデンスが低いからなんです。

平地など普段のケイデンスは90回転〜上達している人だと100回転以上ほどまわしています。ところがヒルクライムだと、ずっと重力に逆らってロードバイクを進ませます。

気持ち的にも頑張ろうという気持ちが先行してしまい、重いギアをガシガシ踏んで登っていくと思います。そのペダリングですと、心肺機能への負担は少ないのですが、筋肉への疲労が大きいです。

逆に軽いギアを高回転で回すと筋肉への負担は少ないのですが、心肺機能への負担は多くなります。

心肺機能は走りながらでも、ペースを落としたりすれば、回復しますが、筋肉へのダメージは数日休まないと回復しないので、基本的には高回転、低負荷で走ったほうがいいといわれています。

ヒルクライムレースの上位入賞者では、80〜90回転、なかには100回転で走る人もいるそうです。上達したヒルクライムの選手は、平地と同じようなケイデンスで登れるわけです。

一度、サイクルコンピュータでケイデンスを計測してみるといいでしょう。平地と比べて感覚的にわかるほど落ちているようなら、トレーニングが必要になります。

最低でも60回転を下回らないようにしたいですね。


心構え

まずは、ヒルクライムを始める前にあたっての心構えを伝授します。

「よし、やってやるぞ」、「今日は調子いいから、タイム更新狙えるぞ」などといった意気込みがあると思います。

別にそれは構いませんが、そういう時に限って思うようにタイムが伸びません。サイクルコンピュータなどで計測してみると実感しますよ。

意気込んだ結果、スタート時からハイペースで頑張りすぎて、途中からゴールまでずっと疲れたまま走ったからなんです。スタート時は、感覚的にはかなり抑えこんで走るくらいの気持ちでのぼりましょう。

中盤からゴールに向けて徐々にペースを上げてのぼるようにすると、タレずに走ることができるでしょう。


一定ペース

また、最初から最後までずっと一定ペースで走る方法もあります。あらかじめ、自分が1時間で出せるペースを計測しておき、そのペースにあわせて走ります。

そのペースをあげる練習としては、ただゆっくりと登っているだけでは速くなりません。いつもはケイデンス60で走っているのなら、あと5回転あげて走ってください。

初めは辛いですが、何回も練習していると心肺機能も慣れていきます。それができたら、次はもう5回転プラスして走ってください。

そうやっていけば、登りをケイデンス80以上で走ることも夢ではありません。