ロードバイクに乗っていて命に関わるブレーキワイヤーを交換したことはありますか?もし交換していないでダウンヒルやコーナー手前でブレーキワイヤーが切れたりしたら大惨事になります。
今回は安全のためにもブレーキワイヤーとブレーキシューの交換方法を紹介します。
ブレーキ、シフト(変速)ともに、アウターケーブルとインナーケーブルという2つのワイヤー(ケーブル)によって制動・変速を行うため、両ケーブルが擦れます。
擦れによる磨耗や、錆、埃や泥などが内部に詰まることで、いわゆるブレーキ・シフトの「引き」が重くなっていきます。
感覚によってもマチマチではあり、毎日乗っていたら、自然と引きの重さにも慣れてしまっているので、重いとも感じなくなったりします。スポーツバイクでしたら、最低でも1年に一回は、ブレーキワイヤーの交換をしておきましょう。
ワイヤーの先がほつれてしまったり、アウターキャップが割れてしまったりという時も交換のお知らせです。綺麗にしてあげることで、スムーズに動くようになります。
ロードバイクのブレーキワイヤーの交換の際には、バーテープを新たに巻きなおす必要があります。
バーテープを外す際に、うまく裏面の糊部分が剥がれればよいですが、ハンドル部に糊が付着してしまい、バーテープが再利用できない事も多いです。ワイヤー交換のついでに、バーテープも新品にしておきましょう。
1.ブレーキワイヤーの交換手順
1.インナーエンドキャップ部分からインナーケーブルをカットします。
2.アーレンキーでインナーケーブル固定ボルトを緩めます。
3.アウターキャップも含め、インナーケーブル、アウターケーブルを取り外します。
4.アウターケーブルの長さをあわせます。
レバー部分にアウターケーブルの片側を入れて、フレームのアウター受けで反対側のアウターケーブルを手で押さえながら、ハンドルを回して長さを確認。
アウター受けで押さえているアウターが短すぎると引っ張られたり、逆に長すぎると押されたりする感触が指から伝わってきます。
ハンドルを90度回してケーブルが大きく弧を描いているのは失敗です。逆に90度も曲がらないとケーブルが短すぎます。
フレームとケーブルの間に小指1本分の隙間ができるくらいでちょうどいいでしょう。
何回もブレーキワイヤーの交換をして上達してくると、目測である程度長さを決められるようになります。
5.長さが決まったら、ケーブルカッターでカットします。
カットの方法は、メンテナンスマニュアルにて詳しく解説しています。
6.カットした口部分を綺麗に加工します。
口部分にアウターの金属がはみ出ていると、インナーケーブルがスムーズに動きません。
ニッパーやヤスリを使用して、綺麗にします。
7.アウターキャップをアウター受け側に取付けて、あらためアウターの長さを確認しておきます。
8.レバー部分にケーブルを挿入します。
この時、オイルスプレーや、グリスを塗布することで防錆や耐久性を上げたり、すべりを良くして引きを軽くすることもできます。
9.インナーケーブルをレバーに通して、アウターケーブルを取付けます。
10.インナーケーブルをピッと張ってから、インナーケーブル固定ボルトに固定します。
11.ブレーキレバーを強く握って、初期伸びをとります。
12.初期伸びをとったら、インナーケーブル固定ボルトを緩めて、再度インナーケーブルを張った状態でインナーケーブルを固定します。
13.バーテープを巻きなおします。
14.バーテープが巻かれた状態で、再度ブレーキレバーを握って、馴染みをだします。
15.シューのクリアランスを調整して、インナーケーブルを固定、ブレーキのアーム末端でインナーケーブルをカットし、インナーエンドキャップを取付けて交換完了です。
ロードバイクは車でいうとスポーツカーなので、メンテナンスが必要です。手をかけてあげると愛着もわき、日々の練習も精が出て上達することでしょう。