ロードバイクのペダリングにおいて脚の使い方だけでは、すぐ疲労してしまい長距離を走れません。また女性にはあまりよろしくなくて、脚も競輪選手みたいに太くなってしまいます。

ロードバイクのプロ選手はスプリンター以外は脚が細いです。それはなぜでしょうか。

とても簡単な答えです。筋肉は使わなければ、太くなりません。

ただ単に脚を使わないペダリングだけですと、トルクもかからないのでスピードは出ません。

そこでうまく上半身の力も一緒に使ってあげると、効率よくペダリングができるので今までよりも上達し楽にスピードが乗ることでしょう。

踏み込みも引き上げも意識しないペダリングについて、まず腿から下を意識してしまうと間違いなく踏んだり引いたりしてしまうので、踵が上がるのは結果論なんだということです。

1でペダリングする時の、メインエンジンは膝から上です。膝から下はあくまで力を伝える為のものであって、そこがピストンなわけじゃありません。


人間のエンジンはどこ?

腿がピストンにあたりますが、そのピストンを動かしているエンジンはどこなんだろうでしょう。答えは腿の上にある、お尻になります。

正確に言えば、腸腰筋(股関節まわりの筋肉)がメインエンジンで、それを支えるのが体幹の筋肉です。推進力として腸腰筋を利用して使うのが腿で、腸腰筋と腿のパワーを伝えるのが膝から下になります。

上半身の筋肉(背筋・腹筋)を総動員してペダリングをすると、複数の筋肉を使えるので、トルクが今までよりもかかるようになります。

例えば、ファビアンカンチェラーラのように背中の筋肉を動かして、ペダリングをします。後ろからのバイク映像を見てみると、身体の軸は全くブレずにペダリングしています。

ここまで上半身の筋肉を使えるよう上達したら、もう完璧ですね。背中のうねりを使えるようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

それはやはり、お尻の動きからきています。ペダリングと同期して背中が動いているわけです。


カンチェラーラになれる?トレーニング方法

そのペダリングはどうしたら、そんな動きになるのでしょうか。そのトレーニング方法は、「お尻歩き」になります。

人間が座った状態で、唯一前へ移動できる手段がお尻歩きになります。なぜなら人間は歩いている時も走る時も、お尻歩きをしているからです。

初めてきく言葉で意識的に考えたことはないと思いますが、人間は構造上そう動くようになっています。

カンチェラーラのペダリングをみてみると、膝が上がっている側のお尻が軽く持ち上がっているくらい傾いています。

ここで重要なポイントは、骨盤が大きく傾くということは、すごく上がっている側とすごく下がっている側があるということです。

この骨盤の傾きの幅が大きけば大きいほど、すごく下がっている側の足に荷重がかかるのでより大きなパワーをペダルにかけられます。

上記のペダリングによって、背中が大きく動いて、サドルの上でお尻歩きをしてお尻からペダリングをしています。無駄な力をかけることなくペダリングができるので、疲れずにガンガン回せるわけです。

そのためには、股関節周りの筋肉が柔らかいことが重要ですので、ストレッチを入念に行いましょう。