ロードバイクで練習していて何が一番鍛えられるかというと「心肺機能」です。たまに勘違いしている人もいますが、ロードバイクに乗っていても筋肉はほとんどつきません。

ムキムキになりたいならば筋トレするほうがよっぽどいいでしょう。さて、心肺機能についてですがこれはそもそも何でしょうか。


1.心肺機能とは何か?

心肺機能というのは文字通り心臓や肺の働きを現しています。心臓は血液を送り出すことによって全身にくまなく酸素を送り届ける働きがあり、体から発生した二酸化炭素は血液の流れに乗って肺で新鮮な酸素と交換されています。この一連の流れが心肺機能ということになります。

ロードバイクに乗っていると心肺機能を鍛えられますが、上達し鍛えられた心臓や肺というのはどのようなものでしょうか。

これは心拍計を使用しているとよくわかります。ある程度のスピードで走ると心拍数が上昇しますが、動きを止めると心拍数は落ち着いてきます。

心肺機能が高い人ほどすぐに心拍数が正常値に落ち着いてきます。つまり、心肺機能が高いということは心拍数の戻りが速く、すぐに息が整う人ということになります。

さて、この心肺機能を高めるには単にロードバイクに乗って練習していればいいというわけではありません。心肺機能を高めるために必要なトレーニングとして「インターバルトレーニング」を行う必要があるのです。


2.インターバルトレーニング

インターバルトレーニングというのは例えば10秒間全力でもがいて、その後50秒間ゆっくり走るというのを数セット繰り返すようなトレーニング方法になります。強制的に心拍数を上げた後に落とす期間を設けることで心肺機能、つまり心拍数が正常に戻る能力を高めることができるのです。

このインターバルトレーニングは心肺機能を高めてくれますが、一つ重大な問題を抱えています。それはものすごくしんどいということです。このトレーニングを行うには「よし、やろう」という気合を入れなければまずやりません。

しかし、さすがに一般的な趣味ライダーがそこまでトレーニング効果を意識して気合を入れた練習を続けるのは難しいでしょう。そこで、もう少し簡単に心肺機能を上達させる方法を知っておくといいでしょう。

先ほども書いたように心肺機能を高めるためには心拍数が上がったり下がったりを繰り返すような状況を作る必要があります。これは逆にいえばずっと同じようなペースで走っていては心肺機能は高まらないということになります。

そのため、部屋の中でローラー台に乗って一定ペースで漕いでいたとしても心肺機能は高まりません。これは実走でも同じで例えばサイクリングロードなどで脚を止めずに走り続けたとしても心肺機能は向上しないのです。

ロードバイクに乗っていると無意識のうちに足を止めずに長時間走れるコースを通ってしまいがちですが、心肺機能の面からいえばトレーニング効果は低いというのを知っておきましょう。


おすすめの練習方法

そこで、一番簡単なのは少し走ったら脚を止めること。そうすれば必然的に心拍数は上がったり下がったりを繰り返すことになるからです。つまり信号が多いところを走ればいいのです。

信号で止まって心拍数が落ち着いてきた後、再び走り出すときにはなるべく心拍数が上がるように走っていればそれだけで自然と心肺機能は高まることになります。ママチャリに乗った時のようにゆったりと走ってしまっては心拍数も上がりませんのである程度の強度で走るようにしましょう。

インターバルトレーニングを行おうとするとしんどくて続けられませんが、信号で止まるのはどうしようもありません。わざわざ気合を入れなくとも簡単にトレーニング効果を得られるでしょう。

また、脚を止めるのがトレーニングになりますのでサイクリングロードや信号の少ない道を走る場合には一定間隔で立ち止まったほうが逆に心肺機能を高めることにもなるようです。意外とカメラをパシャパシャ取りながら走っているのはトレーニングとして優れた走りと言えなくもないようです。