ロードバイクでヒルクライムレースに出場したら、必ずあるダウンヒルで安心しちゃったせいか事故が起こりやすいです。上りの練習はしてもダウンヒルの練習をする人は少ないんじゃないでしょうか。

日頃あまり経験しないような大人数でのダウンヒルですから、ついつい速いライダーに惑わされて速度が出すぎたり、慣れないコースでブレーキのタイミングを見失ってコーナーに突入してしまったりすることが事故につながってしまいます。

ここでは、その怖いロードバイクのダウンヒルを、より安全に走るためのコツを紹介していきます。このコツを練習してマスターすれば、集団ダウンヒルでの事故とも「さようなら」です。

内容は初心者の方に知っておいて欲しいことを中心に書いてますが、上達したロードバイク乗りの方も、テクニック向上のために再チェックしてみてください。




前提条件として、ダウンヒルを速く走る紹介ではなく安全に走る紹介です。

それなりの傾斜がきつく距離も長い下りで、ペダルを回さなくてもグングン速度が上がっていくダウンヒルを想定してください。

緩やかな下りをぺダリングしながら走るような場合は、それほど難しいことを考えなくても、サドル荷重の移動や、セルフステアだけでもスムースに曲がれるものですよね?

だからと言って、下りをなめてかかると怖い目にあいます。

以下の基本的なポイントを練習しておけば、より安全に下ることができるようになりますので、まずは緩い下り坂から練習を始めて、しっかりとコツをつかんでおきましょう。


1.後輪荷重

基本中の基本のライディングポジションです。ダウンヒルは引力の法則から普通に走ると前輪荷重になります。前輪ばかりに荷重がかかっているとふいにブレーキをかけたときなどグリップをなくしてスリップしてしまいます。

それを防止するために意図的に後輪荷重にします。具体的に腕を伸ばしてヘソを後ろへ引くようなイメージで乗ります。下ハンを握るとどんどんスピードが出て怖いんじゃないか?と思う人もいるでしょう。

ブラケットを握った時よりもハンドルのリーチ分(8cmほど)後輪荷重になり、ブレーキもかけやすくハンドリングもしやすくなります。


2.ブレーキング

ダウンヒルのブレーキングポジションは、通常人差し指だけをかけます。指1本だけで操作する方が繊細なブレーキングができます。

減速するタイミングですが、これはコーナーの手前です。コーナリング中の車体がバンクしている時は、原則としてブレーキはかけません。オーバースピードで突入してしまい、慌ててブレーキをかけると、ロクなことはありません。

アールのきついコーナー手前には、ペイントや標識があるので、このような場合は特に大きく減速をしておきます。前ブレーキで大きく減速し、後ブレーキで微妙な速度コントロールをして、コーナーに入っていきます。

先が読めないコーナーでは、特にこれを意識して、車体が安定している直線部でしっかりと速度を落としておきます。その状態でコーナーに入ると、腕や肩の力が程よく抜けて、体重移動もスムースに行え、スパッとコーナーを駆け抜けていけますよ。


3.外脚荷重

コーナーの外側(アウト側)のペダルを下死点におき、これに荷重をかけます。ここに荷重をかけることにより、タイヤをグリップさせる力である「コーナリングフォース」を高めることができます。

この時、内側(イン側)のペダルは、当然のことながら上死点になります。すなわち、こちら側の膝は、大きく屈曲している状態です。

そしてこの力が抜けている内側の膝を、イン側に振って、重心移動のきっかけに使っていきます。


頭の位置

コーナーでは、バイクのバンクに伴い自分の身体もバンクします。この時、頭も同じように傾けてしまうと、視界が傾き、平衡感覚や速度感覚が微妙に狂い、にわかに恐怖心が起こります。

常に頭を地面と垂直に起こしておくと、バンク角の深さを容易に推し量ることができるし、視界も広いので、落ち着いてバイクコントロールができます。

コーナーで車体が膨れていったとき、思わず膨れた先の路面を本能的に見てしまいますが、すると、この行きたくない方向にバイクも走っていくのです。だから、強く意識して、頭(視線)はコーナーの出口(目指す方向)に向けるようにしましょう。

車体が軽いので通常走行では上達したコーナリングスキルがなくても、サドル荷重の重心移動だけで曲がれてしまいます。ダウンヒルや高速域でこのスキルが役立ってきます。