ロードバイクにおいて冬は有酸素持久力・筋力・スピードスキルなどレースで必要となる基礎スキルをトレーニングするのに最適な時期だが、高いトルク(重いギア)で回す能力を鍛えるためにSFRを練習に取り入れている人も多いだろう。

SFRの方法としては、「40rpmでなるべく重いギアを2分間踏むのを2分間×5本、週1回程度行う」というメニューが有名だが、今回は興味深い2種類のSFRの行い方とその効果を紹介します。


SFRとは?

SFRは低ケイデンスで重いギアを回す「筋持久力トレーニング」「ロードバイク上での筋トレ」ともいえるものだが、正しく行えばシーズンを通してもっとも時間効率のよい練習方法の一つになるという。




SFRでは筋肉に多大な負荷がかかるので回復に時間が十分割くことが大切になるが、オフシーズンはこれが容易なのでSFRを行うには最適な時期といえます(また回復に十分時間が取れるということは、強度をより高くすることができるという意味でも適している)。

*RPE:主観的運動強度・運動中にどの程度きついと感じるかという主観を基準に運動強度を計る尺度。

SFRは以下の2種類あります。


①ケイデンス40~50rpm・RPE8(ひじょうにきつい)以上で5~45分間行う。

ケイデンスがかなり低いので、使える筋肉を総動員して高い筋力を出す必要がある高強度トレーニングです。筋肉に小さな損傷が生じるので、適切に回復させることが必要になります。

これはペダル・ストロークに特化した筋力を、シナプス(神経活動に関する部位)など神経系を中心に鍛えるトレーニングといえる。

このような重いギアでペダルを回すには、通常のケイデンスの場合よりも効率的に回さなくてはいけいないので、効率的ペダリング方法の上達にもつながります。効率的にペダルが回せるかどうかは、エネルギー節約が最重要課題になるロードバイクのレースで非常に重要になるでしょう。


②ケイデンス50~60rpm・RPE7(かなりきつい)で最大1時間行う。

この練習は主に呼吸・循環器系やエネルギー源の代謝・分解能力の改善に効果があり、効率的で滑らかなペダル・ストロークで大きな有酸素パワーを出す能力強化によいと言います。

①②の練習に共通する注意点としては、重いギアを長時間踏む運動なので「膝が万全な状態で行うこと」と「適切な回復期間を設けること」が大切になるという点です。

また「SFRを行う時は低負荷での高回転ペダリングを組み合わせるとより効果が高まる」といわれているので、おすすめです。

ただしSFRのような筋持久力トレーニングが「本当に効果があるのか」についての議論は、まだ決着がついていません。『パワー・トレーニング・バイブル』はこういったトレーニング方法とその効果について否定的な立場を取っています。

理由としては、こういった運動中に発揮される筋力は最大筋力よりもかなり低い水準なので、最大筋力の向上や筋繊維の肥大を起こすには負荷が足りない、といったことが指摘されています。

このようにSFRはその練習効果に対して議論が真っ二つにわれている練習方法ではあるが、幅広く普及している練習方法のひとつであり「実際に効果があった、上達した」との意見もよく聞きます。

その意味では一度試してみて自分に合うかどうか(パフォーマンス改善に効果があるかどうか)を判断してもよいでしょう。