ロードバイクは完成車で販売されているものもありますが、まずフレームを決めてから順番にパーツを選びながら組んでもらうのが一般的であり、ロードバイク購入の最大の楽しみ。

今回はフレームの種類や特徴についてご紹介します。


1.フレームの素材の違い

ロードバイクのフレームには、大きく分けて3種類の素材があり、それぞれ特徴が異なります。

・クロモリ(スチール)フレーム…クロームモリブデンというスチールの合金。

自転車フレームとしては歴史あるポピュラーな素材で、しなやかで振動吸収性に優れている点が特徴。

重量があるもののコストが安く、修理や加工がしやすいという事もあり広く普及しています。

また強度があるため細身フレームで仕上げる事ができ、その細く美しいラインに根強いファンが多くいますが、特に近年競技用においては、軽量なカーボンフレームに主役の場が奪われているのが現状です。

・アルミフレーム…アルミニウム合金でできており、クロモリフレームに比べ見た目が太く力強い印象です。

腐食に強く軽量でコストがかからない点が特徴で、その特徴からクロモリフレームからとって変わって人気のフレームへと成長していきました。

出始め当初のアルミは軟らかかったのですが、技術の進歩により最近では剛性が高すぎるほどになっているため、振動吸収性が悪く長距離を走ると体に疲労がたまりやすいという面があります。

またアルミ特有の、金属疲労に弱いという欠点があります。

・カーボンフレーム…カーボンは炭素繊維を樹脂で固めた素材で、重量はアルミフレームよりも軽量。

一体成型されたものをカーボンモノコック、継ぎ手によって接着されたものをラグドカーボンと呼びます。

非金属であるため腐食することがなく、軽くて素材自体に振動吸収性があるため、長距離でも疲労を感じにくいと言われています。

今までにないフレーム素材で近年人気が高いですが、高コストである事、破損した際に修理が難しいという点が最大のネック。

上級車や中級車では今やカーボンフレームが当たり前ですが、最近では価格も手頃になってきており、入門車でもカーボンフレームのものが増えています。


2.フレームの形状の違い

ロードバイクのフレームには「ホリゾンタル」と「スローピング」という二つの種類が存在します。

ホリゾンタルフレームは定番の形で、トップチューブが地面に対し平行に伸びている形状をしています。

フレームの三角形が大きく取れる分、しなやかで疲れづらいのが特徴。

スローピングフレームはトップチューブがサドル向かって斜めに下っている形状で、現在主流となっているフレームです。

空気抵抗を減らす事ができる、フレームの重心を下げられる、フレームの三角形が小さい分剛性が上がる点が特徴。

パイプの長さがホリゾンタルより短いため軽量な点もメリットで、競技用にはスローピングフレームが採用される事が多くなっています。

このように素材、形状とも種類がありますので、特徴を踏まえつつ、走り方や好み、予算によって賢く選ぶようにしましょう。