ロードバイクを愛好する人にとって、ペダリングについての考察は永遠の課題でしょう。とくに足首の角度について悩んでいる人もいると思います。

ロードバイクの動力源は人間のペダリングによるものです。ペダリングを疎かにしていると、上達しにくく大幅に損することとなります。


ペダリングの概念

ロードバイクのペダリングの概念は簡単に言うと「踏むのではなく、回すこと」です。

まずママチャリのペダリングを客観的に見てみましょう。街ゆく人のペダリングをみてみると、大概、足首の角度が一定ではないペダリングになっています。

上死点で足首の角度があがり、下死点で足首の角度が下がるペダリングです。このペダリングだと、効率よくペダルを踏みつけられず、ふくらはぎの筋肉を無駄に使っています。

これをアンクリングと言いますが、足首の角度は常に90度を保つようにペダリングします。感覚的には、足を力を入れずにぶらーんとした状態でペダルに乗せるイメージです。

常につま先よりカカトを高く保つイメージですね。


ヒルクライムでのペダリングの練習

運動強度が否が応でも高くなるヒルクライムで、アンクリングしないペダリングの練習をしてみましょう。ヒルクライムでは下死点での足首の角度を意識します。

やってみるとわかりますが、引き脚をしっかり使わないとカカトがどんどん下がっていきます。そうすると、回すではなく踏んでいる状態になっています。

10分くらい頑張ってペダリングをしていると、ハムストリングスや腰など筋肉がパンパンになってきます。そしたらダンシングをして筋肉を休ませます。

ここでのダンシングは頑張らずに筋肉を休めるためだけの意識でダンシングをします。ペダルに体重を乗せて、大腿四頭筋を使って、ゆっくりダンシングをします。

休ませるダンシングなのでスピードは落ちますが、気にせず続けます。そしたらまたシッティングでペダリングをします。

ペダリングが上達してきて、アンクリングしないようになると身体の後ろの筋肉を使えるようになります。後ろがわの筋肉が使えると、今までより疲れにくく安定した出力を出せるようになります。


平地でのペダリング練習

次に平地でもアンクリングしないペダリングの練習をしてみましょう。ヒルクライムとは逆に、上死点での足首の角度を意識します。

普通ならば、上死点では足首の角度は、90度以下となります。これを意識して、90度以上を保つようにします。

そうすると本来、12時から3時くらいのあたりで力が出しにくくなり、10時から2時の範囲で脚を前方にけりだすようなペダリングになります。

この時、反対の足でタイミングよく引いてやると、「蹴る」と「引く」だけの動作で、スムースにクランクを回すことができます。

イメージとしては、楕円状に回す感じですね。足首の角度を意識することによって、上死点でクランクの接線方向に蹴り出し、下死点で同じく接線方向に引くといった、ぺダリングができてきます。

これが、回すぺダリングになります。クランクを綺麗に回せていると、全身の筋肉を使えているので、今までより速くなります。