ロードバイクに乗り始めると追及したくなるのがいかに速く、遠くへ行けるかという事だと思います。

まず、ゆっくり遠くへ行く為に大切なのは適度な休憩と確実な栄養補給によりハンガーノックを防ぐことです。

次に自分のペースを知り、オーバーペースにならないように気をつけて走る事がとても大切になります。

しかし、より速く走ろうとスピードを追求していく場合はのんびりと長距離を乗っていても速くなる事はとても困難であり、高負荷のトレーニングによる上達が必要になってきます。

そこで、今回は速く走る為に目的別の高負荷トレーニングや練習を支える道具を紹介させて頂きます。


1,おすすめのトレーニング道具

各メニューの紹介前におすすめのトレーニング道具について説明していきます。

ロードバイクに乗ってひたすらに乗り込むことも大切ですが、やはりあらゆる情報を得て練習に反映させることは効率的な上達には欠かせません。


1.基本編

まず、最低限揃えておきたいのはサイクルコンピューターとケイデンス・スピードセンサーです。

これらがあれば現在の速度やペダルの回転数を知ることができます。

これらの情報があればトレーニングやレースの際に自身の力と現在の走行ペースが許容範囲内なのか、あるいはオーバーペースであるか等を予測する判断材料となります。


2.ステップアップ編

上記のサイクルコンピューターが基本的な装備として広く普及しているのに対して、練習頻度の増加や高負荷化の際に導入が検討されやすいのが心拍計やパワーメーターです。

心拍計は、現在の負荷が自身の体力に対してどの程度の状態かを心拍数を通して知ることができます。また、メリットとして比較的安価で導入ができます。

次に、パワーメーターは心拍計が体調などによって数値に誤差が生じてしまうデメリットがあるのに対して正確な脚力を数値化することが可能です。

このようにトレーニングをより効率的に、または楽しくしていくための道具も様々な物が用意されていますので検討の価値はあると思います。


2.目的別の高負荷トレーニング

高負荷のトレーニングといってもクリテリウムなどの短距離レースに対応する為のインターバルトレーニング、筋力強化やケイデンス強化を目的としてスプリント能力を伸ばすファストペダルトレーニング、巡航速度をあげる為に筋力や筋持久力を強化するテンポ走などのトレーニングが有名です。

これらの全く異なる特徴を持った高負荷のトレーニングを組み合わせる事で確実な上達が可能となり、より速く逞ましい走りへと繋がっていきます。


1.筋力アップにつながるテンポ走

練習メニューについてですがロードバイクをより速く遠くへ移動させる為の体力や筋力強化を狙いとしたテンポ走について紹介します。

この練習はローラー台やノンストップで走れるような環境で行うことが理想的です。

具体的な練習内容についてですが、重いと感じるようなギアに変速してケイデンス70~80前後を20分間維持して、心拍数も個人差はありますが150前後を目安に走ります。

20分経過後は10分間の休憩をはさみ、体力の回復に努めてこの内容を2~4セット行います。

かなり、辛いトレーニングとなりますが確実に脚力に反映されますので非常に重要な練習になります。


2.回復力の向上を目的としたインターバルトレーニング

次にクリテリウムなどの短距離レースではカーブで集団が大きく減速してから立ち上がりで急加速を行う為に疲れにくい粘り強い脚力も必要となります。

この粘り強い脚力をつける為に有効なのがインターバルトレーニングと呼ばれるメニューで特にタバタ式トレーニングが有名ですので、そちらを紹介させて頂きます。

タバタ式トレーニングは20秒間全力でペダルをまわしたあとに10秒間の休憩を挟んでから再び全力走を行うメニューとなり、全8セット行います。

こちらのトレーニングも高負荷がかかりますが、ダンシング技術の上達と重ねていくことで確実に粘り強い脚力がついていきますので、ロードレースでは再度のアタックに対応できるようになったりと走りの幅を広げる上で特にオススメです。


3.最高速度の向上を狙ったファストペダルトレーニング

最後に紹介するメニューはレースの場合に勝負をわけるスプリント力を磨く練習メニューのファストペダルとなります。

ファストペダルといっても筋力強化とケイデンス強化の両面からアプローチする必要がありますので二種類のファストペダルトレーニングを行います。

まず、筋力強化のファストペダルはゆるい登り坂などを利用して非常に遅いスピードから重めのギアを使用して全力でスプリントします。

このトレーニングにより、緩やかな坂を利用しているので筋肉に高負荷をかけ続ける事が可能となり、非常に強い筋力作りが狙っていけます。

ケイデンス強化の為のファストペダルに関しては平地で速度を落とした上で非常に軽いギアを使用してケイデンス200前後を目標にペダルをまわします。

最初、慣れないうちはケイデンスが100を超えたあたりからお尻がサドルから離れて跳ねてしまいますが、練習に慣れてペダリングが上達していくことでケイデンスをあげていっても座れるようになっていきます。

2種類のファストペダルを練習しましたら、筋力と回転力を強化したものを組み合わせることで、より重いギアを素早く回す事により最速のスプリントが可能になります。

以上、今回紹介させて頂いた3種類の高負荷トレーニングはレースで上位入賞を目指す方にとって効率的な練習内容になるよう選んで紹介させて頂きました。